女川ぶらり旅
2月になってからちょくちょく女川に来ている気がする。一回目はワークショップで、二回目は弾丸旅行で。そして今回はぶらりと。
今回の一番の目当ては南三陸石けん工房。自然の素材を使用した手作り石けんが販売されている。直販のみなので女川に行かないと手に入らないレア物。
一年ぶりに車を走らせ、きぼうのかね商店街へ向かいます。
お店の中はアロマの香りに包まれていて、一気に店の世界観にひきこまれてしまいました。
石けんたちはチョコレートみたいに可愛くて、カラフルで、いい香り。もはや石けんであることを忘れてしまいそう。
南三陸の活動でお世話になっているたみこの海パックのワカメを使った石けん、塩釜などでとれる海藻・アカモクを使った石けん、さらにははちみつやシルクや豆乳まで…!ほんとに食べちゃいたい。。。
ちょうどそのときに社長の厨さんがいらして色々お話をしました。タイミングがよくNHKの取材も入り私達がインタビューをうけることに!
その他にも女川カレーを食べたり港に行ったり。ゆったりとした時間を過ごしました。
帰りに道路を走っていると一つの山が。頂上だけ平らになっていて前から気になっていました。車で登ってみると素敵な景色が広がっていました。
山、川、田、海、そして地平線が広がっていました。
トヤケ森山というところらしいです。隠れた絶景スポット。これは皆に知られたくないような、知られたいような。
こんな感じで今回のぶらり旅は終了したのです。
今までにみてきた女川
はじめて女川に行ったのは去年の4月。その時はちょうど女川ポスター展がやってた頃。女川を知ったのもポスター展のポスターを見てから。お昼にはおかせいで女川丼を食べました。1300円でこのボリュームってすごくないですか?
そのあとに大学の授業でアスヘノキボウの小松さんが講演をなさって、女川のまちづくりに興味を持ちました。
夏にはHLABのボランティアスタッフや、女川フューチャーセンターでのイベントに参加したりと結構女川に訪れました。その時にはトレーラー型宿泊施設エルファロに宿泊。カラフルで可愛くて、中は想像以上に綺麗。泊まりがけのイベントではいつもお世話になってるなあ。仙台に帰るときには駅舎にある温泉、ゆぽっぽに入ってゆったり。
それから意外と間があいたなぁ。2月に行ったら駅前に商店街ができててびっくり。
ワークショップでは女川の人にインタビューをすることになって突撃訪問してしまったけど快くこたえてくれた。人が魅力的なんて陳腐な言葉で表したくないけど。
今女川は行政と民間と市民が一体となりスピーディーなまちづくりが行われています。その裏にはもちろん影の部分もあります。まだ多くの人が仮設住宅での生活を強いられているのが事実。住宅地を山の上に作らなくてはならないからです。その一方で商店街や駅前など公共施設、商業施設の整備は進んでいます。住民よりも観光客を優先するのかと思う人もいるでしょう。それについて以前女川町長に聞いてみたところ、『未来の女川のために今まちづくりをしている。時間がかかるかもしれないけれど、今の子どもたちに誇れる町にしなければならないんだ。』とおっしゃっていました。
『女川は流されたのではない、新しいまちに生まれ変わるんだ』
高台に掲げられた垂れ幕を見て、まちのひとの強い意志を感じました。
まちのひとにインタビューしてみると、やはり今は復興特需で観光客が来てくれるけど将来はどうなるかわからないと不安を口にしていました。阪神・淡路大震災の時も復興商店街が出来たけれど、今はシャッター街になってしまったそう。もう震災復興という言葉を使わないで女川町として全国に売りださなければならないのです。
しかし私は心配はいらないと思っています。実際私は何度訪れても飽きないし、行く度に新しい出会いがある。だからこうやって上手く発信して一人でも多くの人に女川を知ってもらえたらいいなと思ってます。
皆さんも女川に是非足を運んでみてください。
本当に夢のようなーみんなの夢AWARD6潜入レポート①
2/22~23に行われたみんなの夢AWARD6に参加してきました。
当日参加できなかった人に少しでも魅力が伝わればいいなと思い、簡単にですがまとめたいとおもいます。
会場は夢の国
もらえるものが全部無料で豪華
大規模イベントの裏側をのぞける
学生によるパフォーマンス
プロによる圧巻のステージ
フィギアスケートのようになめらかでオペラのように幻想的な一輪車、
ピエロの不気味で魅力的な演技、
命綱なしの空中演技『エアリアル』。
普段はなかなか観ることができないプロの演技。間近で眺められるなんて本当に贅沢でした。
ファイナリストによるプレゼンテーション
夢AWARDの核となるこのプログラム。会場は緊張感で包まれていました。
「廃棄油を完全リサイクルで東京を油田に変えたい」
「日本のジーンズを世界に発信したい」
「出所者がもう一度やり直せる社会をつくりたい」
「自身がシングルマザーで子供が小さいときにあまり接することができなかったという経験から、シングルマザーとその子供を支えたい」
などなど、ファイナリストが自分の夢、想いを訴えかけます。
彼らは大きな失敗・挫折から立ち上がり、誰かのために何かを成し遂げようとしていました。その想いを聞き、感動し、彼らの描く夢を想像してワクワクしました。ファイナリストの活動に共感し、応援したいと思った企業がプラカードを掲げます。多くの企業からプラカードが上がった時には自分のことのようにうれしくなりました。
感動のフィナーレ
すべての登壇者のプレゼンが終わると、客席に投票箱が回され、会場投票が行われました。そして審査員の審議も行われました。
いよいよ結果発表。天井から王冠が下りてきました。王冠を被るのは誰?だれもが王冠を見つめました。
王冠が大津さんの頭に被せられた瞬間、歓声がわきおこりました。涙する大津さんにわたしも泣きそうになりました。
夢の続き
私はハッキリとした夢がありません。だから正直夢AWARDを冷めた目で見ていたことがありました。
でも夢は自分だけでなく誰かを笑顔にすることができるものだと気づき、私も誰かを笑顔にできるようになりたいなと思いました。
見るものを魅了し、感動させ、希望をもたせ、夢への一歩を踏み出させるー
夢AWARDは夢がいっぱいつまったステージでした。
余韻に浸っているのもつかの間、私たちは次のステージ、オリンピックセンターへ向かいました。(②に続く)
栃木の大雨被害視察
9月10日。栃木県に大雨特別警報が出されました。
数十年に一度の大雨。
今まで栃木県は災害が少ない県だと思い育ってきたので衝撃でした。
幸い実家は浸水もしませんでしたが、常総市では家が流されるなど大きな被害が出ました。津波を思わせる川の水の脅威に震え上がりました。
栃木県出身として今回の大雨被害に他人事ではいられず、地元のために何かをしたいと思いました。
そんな時に知り合いの方からお誘いを受け、9月22日に栃木県まで被害の様子を確かめに行きました。
写真は栃木市のお隣の壬生市を走る惣社今井バイパス付近の黒川。
河川敷も広く堤防も高いため越水はしなかったようですが、木々が泥をかぶっており、氾濫寸前だったことが伺えます。
イオン栃木店も水に浸かったそうですが、すっかり復旧しており、本当に浸水したのかわかりませんでした。
手がかりを探しに社会福祉協議会が運営している栃木市災害ボランティアセンターへ向かいました。
栃木市民会館に設置されており、ボランティアの受け入れ、マッチング、情報提供など様々なことを行っていました。
シルバーウィーク中ということもあり、100を超えるボランティアが作業に取り組まれていたそうです。部屋の泥出しなどのニーズが多いそうです。避難されている方も大勢いらっしゃり、9月22日時点では多いところで65人が避難していました。幸い全壊した家は無いようですが、床上浸水395件、床下浸水1322件と、広範囲にわたり被害があったことがわかります。
私たちは栃木市の中でも被害が大きかったという藤岡町へ向かいました。
まずは渡良瀬遊水地へ。
遠くまで平地が広がっていました。
足元のコンクリートの色が白くなっています。ここまで水が来ていたことがわかります。河川敷も広く、堤防も高かったので大丈夫だろうと思っていましたが、ギリギリの状況だったことがわかります。
途中で現地の方にお話を伺うことができました。
この一帯は昔から川が氾濫しており、各家庭にはボートがあり大雨のときは避難していたそうです。
歴史的に見ても水害は多いことがわかります。
私たちは歴史を過去のものとして軽視してしまいがちだと思いますが、過去の歴史を振り返り、未来の災害に備えていくべきだと思いました。
渡良瀬遊水池を後にし、藤岡町の甲に向かいました。ここは残念なことにお一人が犠牲になった地区です。
実際に足を運んでみましたが、被害があったことが信じられないくらい綺麗な景色が広がっていました。ただこの地区は土地が低くなっており水が集まりやすいことが推測できました。まわりの田んぼでは稲刈りが行われおり、稲が無事で安心しました。
ただ、栃木県全体では農作物の被害が大きかったようで、とても心配です 。
次はお隣の佐野市で佐野ラーメンを食べました!佐野ラーメンの写真は撮り忘れてしまいましたので文章でご勘弁ください。柔らかくちぢれた手打ちの麺に澄んだスープ。洗練されたおいしさでした。私は18年間この味で育ってきたので、佐野ラーメンを食べるとなんだか落ち着きます。駐車場には北関東各地のナンバーが停まっており、人気さが伺えました。
腹ごしらえをした後は鹿沼市へ。
鹿沼市も目立った被害が見えず、安心していたところ、目の前に悲惨な光景が広がっていました。
鹿沼の黒川の川岸の建物が3件ほど壊れていました。地図で確かめてみると、こちらの記事の男性の家だと思われます。
全壊の被害が出てしまったのはとても残念です。
夜は鬼怒川プラザホテルへと向かいました。露天風呂が崩落したあのホテルです。
一帯が温泉街で大きな旅館が立ち並んでいました。
夜だったので画像が荒いですが、露天風呂の部分が落ちていることがわかります。
鬼怒川プラザホテルは11月1日から営業が再開される予定だそうです。
被害があったのはこのホテルのみで他のホテルは通常どおり営業しています。
テレビでは鬼怒川温泉一帯が大きな被害を被ったように報道されていましたが、実際はそのようなことはありません。大雨の形跡はここ以外は見受けられませんでした。
風評被害をなんとか払拭したいと思いました。
大雨から10日経過しており目に見える被害はなくなっていましたが、浸水の被害で避難生活をされている方がまだいること、農作物の被害など、目に見えない被害がたくさんあることが分かりました。実情は把握しきれていませんので、情報を追っていきたいです。
また、堤防の重要さを身を持って実感しました。平常時は有り余るほどの河川敷や、高すぎる堤防に思えても、あと数メートルで越水するほどの高さまで水が迫っていたことを考えると、決して油断をしてはいけないことがわかりました。
私の記事は断片的ですし、情報も正確とは限りません。
大雨被害に関する情報がありましたら教えていただけると嬉しいです。
色々な方の情報を集め、点を線にし、面にしていければなと思います。
(写真:菊池遼さん)
みんなの夢AWARD学生事務局合宿@陸前高田
9/25~26にかけて「みんなの夢AWARD」学生事務局の合宿に参加しました。
学生事務局は九州、関西、関東、北海道と全国各地の支部から構成されています。
私は事務局ではないのですが、ご縁があって事務局の方とお知り合いになり、東北に支部がなかったこともあり、勝手に東北を代表して参加してきました(笑)
そもそも「 みんなの夢AWARD」 とは?と思われる方も多いと思います。夢AWARDは、数百名の中から選ばれた数名のファイナリストが大勢の前で自分の夢を語る大きなイベントです。優勝者は支援金などの副賞が与えられ、夢の実現に向けて大きな一歩を踏み出すことができます。
今回の合宿ではまず、第二回の優勝者である佐藤さんの元を訪れました。
佐藤さんは陸前高田で「きのこのSATO」という会社を経営されています。
実際にしいたけを試食したのですが、今までに食べたしいたけの中で一番美味しかったです。お世辞ではなく本当に。
そのおいしさの秘訣は陸前高田の潮風にあるそうです。
きのこのSATOさん、陸前高田でしか味わえないきのこ…。これは陸前高田の新たな希望になると感じました。
佐藤さんが事業の展望を語ってくださいましたが、とっても希望に満ち溢れていて、ワクワクしました。夢を持ち、それを実現させることは本当に素敵なことだとおもいました。
そのあとは語り部さんに陸前高田市内を案内していただきました。
陸前高田は5月にも訪れていたのですが、何も知らずに盛り土された街並みをみるよりも、以前のまちの姿や現地の方のお話を聞くことで、津波が奪ったものの大きさを実感することができました。
陸前高田の象徴でもあるベルトコンベアーは9月15日に運転停止しました。このベルトコンベアーのおかげでトラック運搬では9年かかる工期を2年に短縮することができるそうです。
運転は停止しましたが、積み上げた土をかさ上げがまだされていない場所に運ばねばならず、復興は3年以上先になるそうです。4年たってもなおこのような現状であることを多くの方に知っていただきたいと思いました。
2日目は今年校舎が再建された高田高校の高校生と交流しました。将来の夢について考える『未来の名刺教室』を行いました。高校生は震災で大変な経験をされたにも関わらず、明るくしっかりとしていて、強さを感じました。私も高校生たちを見習わなければいけないと思いました。
お昼は市役所に行き、市長からお話をお伺いしました。
市長は就任後1ヶ月で震災に遭われ、本当に大変な思いをされたにも関わらず、市の未来のために全力で市政に取り組まれています。市長に言われた「失敗を恐れず行動しなさい」という言葉は重みがあり、とても胸に響きました。陸前高田のまちづくりの方針である交流人口を増やすこと、誰でも住みやすいまちをつくること。私も「よそ者」として何か力になれることがないか考えていきたいです。
色々と学びの多い2日間でした。
メンバーと会うのは今回が初めてで不安も大きかったですが、皆が私を暖かく迎えてくれて、とても嬉しかったです。全国の大学生と仲良くできる機会はとても貴重なので、今回の出会いを大切にしていきたいと思いました。
2月の夢アワードでまた集まれるのが楽しみです!
(写真は松井さんからお借りしました。ありがとうございます!)